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広島で研修を受けていた1994年、バサント・パント医師はネパールにおける脳神経外科の現状についてプレゼンテーションを行いました。そして、その会合に出席していた人々に、日本での研修で学んだことを本国に伝えるための協力を要請したのです。アンナプルナ脳神経センターの概念はこうして、訓練と教育を同時に行うことの出来る施設をネパールに設けるという目的で生まれました。この目的を実現するために、アンナプルナ脳神経センター支援委員会(ANISC)が結成されました。ANISCは、無認可団体だったため、その後認可団体であるアンナプルナ脳神経センター医療協力会(AANI)に改組されています。様々な理由により、施設の設置という当初の目標は実現されませんでしたが、ネパールで脳神経外科治療を発達させるという精神はAANIの多様な活動によって生き続けたのです。
AANIは過去10年、ネパールへの脳神経外科の技術移転に積極的にかかわってきました。様々な機会をとらえ、異なる機器を提供し、地元の脳神経外科医を訓練するために日本から専門家を派遣し、ネパール人脳神経外科医の国際会議への出席を支援してきました。こうした交流を通じて、ネパールへの神経科学の分野における技術移転が大きく進んだのです。下垂体手術や微小血管減圧術、てんかん手術、定位・機能手術はこうした交流の結果、ネパールでも可能になりました。AANIはポカラで2006年9月22-23日に行われた第2回日本-ネパール脳神経外科会議でも、積極的な役割を果たしました。 |